いまから4年前、本田圭佑は新天地の舞台で戦っていた。CSKAモスクワ(ロシア)の一員として、国内リーグではデビュー戦で得点し、欧州CLでもセビージャ(スペイン)を下す無回転FKを叩き込んだ。
あと少しに迫った南アフリカW杯に向けて、意気揚々と準備を進める。その勢いは大会直前でレギュラーに抜擢され、そのまま本番でチームを助けるヒーローに上り詰めてしまうほどだった。誰も手を付けられない速さで、本田は日本のエースの座へと駆け上がっていった。
あれから4年。本田の目標は、常に一貫していた。
「W杯優勝」
はじめは、頂点に立ちたいという熱を包み隠すことなく外に発し続けた…