不用意な失点と、その後の奮闘。見せてしまった若鹿の未成熟さ
あまりに完璧な前半が選手の目を曇らせたのかもしれない。10分に、西の大きなサイドチェンジから土居が見事なファーストタッチで先制点を挙げると、26分にはダヴィがロングボールの処理を誤った相手のスキを突いた追加点。前半は2-0というスコア以上に、13対2というシュート数がその内容を物語る。しかし、3点目を決められなかったことがその後の試合にどんな影響を与えるのかをこの時点で予想できる人はいなかっただろう。「あとの祭り」と、トニーニョ・セレーゾ監督は目を伏せた。
前半、鹿島が試合の流れをつかんだのはサイドの主導権を握ったからだ。サイドチェンジのタイミングは的確で、さらに土居のポジショニングが絶妙。FC東京のトリプルボランチが中央を絞めればサイドチェンジ。逆サイドに展開して、相手を走らせた。…