「ウルグアイ戦、基本的には[4-3-3]でプレーしようと思う。開始1分から90分までしっかり戦うこと。走って、良いプレーをして、勝つ」―ハビエル・アギーレ監督
初選出組も練習で存在感を発揮
ブラジルでの傷は、当然癒えていない。あれからまだ2カ月半しか経っていない。しかし、この短い期間で日本代表は体制が代わり、新たな船出を迎えようとしている。悔しさを原動力に変えながら、前を向くのみ。新生アギーレジャパンがいよいよ初戦を迎える。
練習初日の1日以降、選手たちは徐々にボールを使った具体的なチーム作りに取り組んでいる。W杯に出場した23人から約半数が入れ替わった新代表。練習ではハビエル・アギーレ監督のコンセプトを吸収していく作業と同時に、新しい選手と既存選手の融合も図られている。「コミュニケーションは、これから時間があるのでいろいろな選手とできる。どういう選手なのかを知る必要がある」。1日遅れて合流した本田圭佑も、新顔たちの性格や特徴をつかむことに意欲的だ。
ウルグアイ戦では、アギーレ監督が明言した[4-3-3]を採用することが濃厚だ。実際にトレーニングでも同布陣を組み、あらゆるパターンを想定したプレーが繰り返されている。「守備の細かいところはまだやっていない。最初は攻撃面から手を付けていった感じ」(吉田麻也)と、まずはボールを持った状態でのプレーから始められている。3トップの一角に入る岡崎慎司も「まずはボールポゼッションを大事にしていこうということだった」と語り、メキシコ人指揮官はまず選手たちに攻撃的な姿勢を植え付けようとしている。
新しい選手たちのアピール合戦にも注目が集まる。中盤では遠藤保仁の背番号7を受け継ぐことになった柴崎岳や、香川真司不在により10番を背負う森岡亮太ら、新世代のプレーメーカーたちが競争を繰り広げている。また前線でも、スイスで結果を出している柿谷曜一朗や、Jリーグで好調を維持する武藤嘉紀もミニゲームでゴールを奪うなど、存在感を示している。
相手のウルグアイは強い。しかし、今回に限っては勝敗以上にアギーレ監督がチョイスした選手たちが、どんな化学反応を起こすかに最大の関心が注がれる。いつだって、新たなチームの初陣には期待感が付き物。少しでも“あの傷”を癒やす痛快なプレーで、華々しくスタートを切りたい。それこそが、この一戦に対する日本サッカーに関わる人々の総意である。( 西川 結城)
一つのポジションに二人の候補者を配置
ハビエル・アギーレ監督は[4-3-3]がベースになることを明言している…