「このステージで戦うのが、驚きですかね? 僕らは最初から、1月から、そういうつもりでやっている」(城福監督)。指揮官は残留争いという現状を、フラットな気持ちで受け止めている。
順位表を見れば、甲府は監督を交代させた、もしくは大物選手を補強したクラブに上下を挟まれている。監督を代えるのは、現状を不本意と見なしたからだろう。
しかし、甲府は中断期間中の補強費も含めると、強化予算がおそらくJ1最少。練習場は固定できていないし、スタッフの数も少ない。補強費をねだれる“親会社”という存在もない。15位という現在地は、決して恥じるモノでない。
とはいえ、チームを見ると苦しいことだらけだ。開幕前には豪雪の被害を受け、キャンプ期間の延長という想定外の出費を強いられた。エース・クリスティアーノは連係や戦術面の適応に手間取っているし、8月に加入したキリノも調整不足。さらに…