
▲育成と結果。指導者が必ずぶつかる壁に三浦泰年前監督も悩んだ
1年目はクラブ史上最低のJ2・13位
東京Vは、現在残り11試合で20位。降格圏の21位・讃岐との勝ち点差はわずかに『4』で、J3降格の危機が迫っている。それを受けてクラブはJ2第31節・栃木戦(2●3)の敗戦後に三浦泰年監督を解任。
昨季東京Vの監督に就任し、契約期間は3年間だったが、任期を満了せず三浦監督はクラブを去ることとなった。昨季は前所属チームの北九州から自分のサッカーに必要なピースであるDFキム・ジョンピルやMF安田晃大などを獲得し、J1昇格を目標にチームを作りを進めた。特に力を入れていたのは、育成組織出身である若い選手たちと経験のある選手たちの融合だった。経験のある高原直泰、巻誠一郎ら元日本代表で活躍したベテラン選手と年代別代表にも選ばれていた中島翔哉などの若い選手たちで「アグレッシブでボールを大事にする」サッカーを貫く。しかし、「選手個々の特徴を把握するのに時間がかかった」(三浦監督)と終わってみれば東京V史上最低のJ2・13位という戦績でシーズンを終えた。
若手中心のチーム作りに切り替えるも…
昨季から引き続きチームを託された今季はマイナーチェンジではなくフルチェンジを図った。ベテランと若手の融合ではなく、若手中心のチーム作りへと舵をきった。開幕戦からJリーグの出場経験のない選手を多く起用し、その後も先発平均年齢は23歳前後とJリーグでも屈指の若さを武器に戦う。ただ、若さはときに勢いを生むが、経験不足というもろさも見せる。特に…