秋のヤマハに、季節はずれのサクラが咲いた??。リーグ戦、4試合白星なしと苦しむ磐田を救ったのは大卒3年目の櫻内だった。
値千金の先制点は7分。前田のクロスを右足で押し込んだ。さらに22分にはゴール前でフェルジナンドの折り返しに反応。「体が勝手に動いた」(櫻内)という右足の豪快なボレーで追加点を決めた。さらに後半にもチャンスはあったが、「あそこで入らないのが自分らしい」(櫻内)と笑った。
高い守備力とチーム屈指のスタミナを評価され、今季、後半戦から先発に定着しつつある。リーグデビューは昨年の4月。下積み生活は長かった。磐田にSBとして加入した以上、比較対象は常に駒野。加入早々にして日本代表SBとのレベルの差を痛感した。「現実を目の当たりにしたと言うか…。悔しかったですね」。当時の磐田監督・森下仁志氏(現・京都コーチ)に「いまのままでは難しい」と活を入れられたこともあった。しかし、「自分が下手なことは分かっていたし、コツコツやるタイプなので」と決してあきらめることはなかった。
駒野を獲得した…