ハーフタイムを終えると、体調不良のまま試合に臨んだ中村の交代を告げるアナウンスがスタジアムに流れた。57分には広島の10番を背負う髙萩が、64分には横浜FMのブラジルW杯メンバーの齋藤が交代でベンチに下がる。いずれもプレー続行不可能の負傷ではなく、この試合での不出来が理由だった。ゲームに彩りを加え、違いを生み出す選手たちがピッチを去ったことで、時間が経過してもこう着状態は続いた。
前半45分は互いにほぼ無風で過ごしたが、後半から少しずつ試合が動き始める。それでも誰の目にも明らかな決定機はなく、広島の最大のチャンスは61分に青山のダイレクトシュートが右ポストにはじかれた場面。横浜FMに至っては、…