■ガンバ大阪
止まらぬ勢い。それでも指揮官は慎重な姿勢
ナビスコカップでは7年ぶりの決勝進出を勝ち取り、主力7人を温存した天皇杯の準々決勝でも大宮に快勝しベスト4進出。リーグ戦6連勝の勢いで、G大阪は並行するカップ戦二つも勝ち上がってきた。J1復帰1年目での三冠獲得という前代未聞の快挙も決して絵空事ではないほど、いまのチーム状態は充実している。それでも長谷川監督は「(三冠を)まったく考えていない」と、一向に慎重な姿勢を崩そうとはしない。
それもそのはず。自らの力で勝ち取り得る二つのカップ戦とは異なり、前節で2位に浮上したリーグ戦では首位・浦和との勝ち点差が『7』。「もう、1敗してもかなり苦しくなる」と遠藤が認めるように、毎節、“土俵際”の戦いが続くからだ。
やはり今節の川崎F戦は優勝戦線の生き残りを懸けた“デスマッチ”。この一戦に懸けるチームの思いは…
■川崎フロンターレ
「G大阪に穴はある。3点じゃ止まらないよ」(大久保)
「3連戦で同じ相手に全部勝つのは正直、難しい」。9日のナビスコカップ準決勝第1戦から続く同じ相手との連戦の前に、西部はこう語っていた。その言葉どおり、ここまで1勝1敗。そして18日、“今季最後”のG大阪との対戦を迎える。ホームで行われた12日のナビスコカップ準決勝第2戦(3○2)ではタイトルの可能性を消されてしまっただけに、今節は是が非でも勝利をつかみたい。それだけが勝つべき試合の理由ではない。川崎Fに残されたのはリーグタイトルのみで、首位の浦和との勝ち点差は『8』。残りの試合数『7』を考えると、絶対に落とせない試合だ。「もう負けられない。リーグしか(タイトルの可能性が)ないから、みんなでそこを狙っていく」。大久保の語気も、自然と強くなる。
もちろん、…