冷静に、的確に。数的優位の状況を生かして4得点
立ち上がりからロングボールを多用して押し込んだ横浜FCは、相手が退場で一人少なくなった22分以降、ボールを握り直す。その後、両チームは状況に応じて何度かシステム変更を重ねているが、常に起点となっていたのは寺田だった。最終ラインから引き出して即座にスルーパスを入れたり、いいポジションにいる味方にシンプルに付けたり、相手のブロックが崩れそうにないときも絶えずボールを出し入れしながらリズムを維持しつつギャップの予兆を逃さず突いていった。10人の相手との戦いは、時に戦いにくさを感じるものだが、寺田の的確なボールさばきによりそれはかなり緩和されていた。と同時に、守備に追われた山形は消耗し、…