渾身のガッツポーズだった。ゴールを決めるとサポーターの下へ駆け寄り、力強く拳を突き出した。李はその行動について「連戦は勝ち切れていなかったので、サポーターの人たちの声援に応えられていなかったし、自分も先発で出てゴールを取れていなかったので、悔しい気持ちがあった。やっぱりゴールはうれしいし、サポーターの人と共有できたことの喜びだった」。
8試合ぶりの先発落ちは「悔しかった」。だが、7試合のうち最初の1試合でしか得点できていなかったのは事実。夏を過ぎ、明らかに体が動くようになったのは自他ともに認めている。前々節・仙台戦(2●4)のように流れが悪くても一発でチャンスを演出するプレーも増えた。しかし、ゴールが遠い。「アシストはもういいから、とにかくゴール」。試合を迎えるたびに、毎週のようにそう話し続けていた。「もちろんゴールだけじゃない」と前置きしながらも、「いまの浦和には単純にゴールしか見ていない選手がいてもいいと思う」とも話していた。
その気持ちがついに結果に結び付いた…