「長かったね。ほんと、長かったね」。サポーター同士が呼応し蘇る9年間の歴史。石川県初のJクラブを目指し産声を上げた金沢にとって、北信越リーグ、JFLを含め初めての栄冠はJ3王者だった。「いつもどおり、やってきたことに自信を持ってやろう」。試合前、選手の輪の中心で声をかけた清原。しかし、優勝のプレッシャー、気温差の激しいアウェイでの戦いに、試合開始直後から明らかにチームの動きは鈍かった。「マイボールの場面で前に出られなかったり、セーフティーな場面が多かった」と森下監督が話すように、持ち味の中盤のパスワークを基点とした速攻が見られない。今季全試合フル出場を続ける守備の要・太田も「追い上げられる立場になって、ここ数試合はプレッシャーを感じていた」と吐露した。
それでも次第にエンジンがかかり始めると…