布陣変更で手繰り寄せた勝利。それでも本田は釘を刺す
メキシコ人監督が、徐々に動きを見せ始めている。相手に合わせて柔軟に戦術、作戦を変えていく。そうした現実的なサッカーがハビエル・アギーレ監督の特徴であるという。それでも、これまではほぼ一貫して[4-3-3]を崩すことなく戦ってきたため、その素顔があまり見えなかった。ところが今合宿では練習でもそのほかの布陣を試すなど、指揮官の頭脳も1月のアジア杯に向けた実戦モードに切り替わった。
豪州戦の一つのキーポイントは、前半途中に見せた[4-3-3]から[4-2-3-1]へのシステム変更だった。「監督が手を打ってくれたのは非常に助かった」(吉田麻也)。アンカー・長谷部誠の両脇のスペースを自由に使われ相手にペースを握られる中、遠藤保仁を一列下げてダブルボランチにすることで、チームは途端に落ち着きを取り戻した。後半にボール奪取力に長けた今野泰幸が入ると、さらに守備から攻撃の転換がスムーズになり、豪州を攻め立てていった。
世界での日本は、…