■ヴァンフォーレ甲府
われわれの青赤。その強みを首都クラブ相手に出す
前線に強烈な“個”を擁するFC東京に対して、甲府が十分な警戒をもって試合に入ることは当然だ。城福監督は「数的同数だと止め切れない」と危惧するが、さらに言えば枚数をそろえれば抑えられる攻撃陣というわけでもない。MF新井は「枚数がいるからと安心して、チャレンジ&カバーを怠ると、その2、3人の間を強引に抜けていく力がある」とFC東京の強みを評する。相手をフリーにせず、付いているときにも細心の注意を払う。そういう神経を使う作業を、甲府の守備陣は要求されるだろう。
攻撃にもアレンジが必要だ。相手のボランチ3枚のプレスを避けてサイド、アンカーの脇をうまく使い、落ち着きどころを作る工夫がないと、カウンターを引き出してしまうことになる。サイドの活用という部分で、右ウイングバックのジウシーニョが負傷欠場することは痛手だ。しかし代わって起用される見込みの橋爪には、…
■FC東京
残り2試合で、勝負を懸けたい二人の選手たち
前節・新潟戦に1-3で敗れ、順位は8位まで下落した。最終節まで順位を一つでも上げることを目指すが、FC東京はチームとして大きなモチベーションを保つことが難しい状況となったことも事実である。それでも、週の初めには新潟戦のパフォーマンスに対してマッシモ・フィッカデンティ監督がミーティングで活を入れるなど、チームは何とか最後の最後まで集中を途切らすことなく戦おうとしている。
とはいえ、選手個々に視線を向ければ、まだまだ残り2試合で勝負を懸けたい者たちがいる。
まずは今季大きな注目を集めてきた武藤。前々節の名古屋戦(2△2)で今季13得点を決め、それまでチームメートの渡邉が保持していた新人最多得点記録に並んだ。武藤は…