■AC長野パルセイロ
急がば回れ。まずは、堅く試合に入るべし
J3最終節を大勝(第33節・YS横浜戦、6○1)で終えた長野だが、安易に勢いで押し切る構えはない。特に守備陣は「連係のミスで、バックパスから失点した」(西口)ことへの反省もあるようだ。
J2・J3入れ替え戦はアウェイゴール方式が採用されるため、ホームで迎える初戦は失点を避けることが大前提。精密なパスサッカーを強みとする長野だが、一方でリスクを避ける慎重さも求められる。上のカテゴリーを相手に、シビアに結果が問われる入れ替え戦で、YS横浜戦のようなミスは許されない。
長野は13年のJFLを制しているが、以前から“勝負の年”と位置付けていたのは14年だった。15年春の新スタジアム竣工により、J2ライセンス取得が可能になるタイミングだったからだ。今季は選手にプレッシャーが掛かり、…
■カマタマーレ讃岐
まずは敵地へ。アウェイゴールを奪って勝つ
昨季、J2・JFL入れ替え戦を勝ち抜きJ2に参入した讃岐は、2年連続で「入れ替え戦」を戦うことになった。J2・21位という結果に満足している選手は誰もいない。しかし、いまの讃岐にとって自動降格となる最下位を抜け出したことは、大きな意味を持つ。
開幕から14戦勝利なし。初のJ2で結果を出せず、布陣、選手を大胆に変更しながら試行錯誤を繰り返してきた。Jリーグ初出場の選手も多い中で、もがき苦しみ、悲願の初勝利を挙げたのは6月も間近な第15節・富山戦(2○1)。やっとの思いで一山を越えた。この時点で讃岐は勝ち点5、得失点差マイナス23の22位。自動降格をまぬがれるのは難しいと思われた。 だが、讃岐は進化を遂げた。J1昇格プレーオフ圏を目指す岡山を破り、松本、札幌、北九州といった上位勢からも勝ち点1を奪うなど、堂々たる試合を見せた。後半戦で勝ち点を『21』積み上げると最終的には…