■浦和レッズ
考え方はシンプル。いまの浦和にできることは勝つこと
極めて厳しい状況に追い込まれたのは間違いない。前々節のG大阪戦(0●2)は勝利すれば優勝だった。前節の鳥栖戦(1△1)は勝利すればG大阪に勝ち点2差をつけた状態で最終節に臨めるはずだった。しかし、一時は『7』の差があった勝ち点もついにゼロになり、得失点差で上回られて浦和は最終節を前に首位の座を明け渡した。
この結果、最終節でG大阪が勝利した場合、浦和が優勝するためにはG大阪の最終節の点差+8得点が必要となる。G大阪が引き分ければ勝利、負ければ引き分け以上でいいが、G大阪の相手は最下位の徳島。率直に言えば、その可能性は極めて低い。
だが、考え方はむしろシンプルだ。とにかく勝つしかない。いまの浦和にできることはそれだけだ。名古屋とはミハイロ・ペトロヴィッチ監督が就任した12年以降、…
■名古屋グランパス
試合負けなし。苦手・浦和を破る準備はできた
赤一色に染まるスタンド。ピリピリとした緊張感に包まれるピッチ。Jリーグの中でも特別な雰囲気が作り出される埼玉スタジアムで、優勝を懸けた埼玉のクラブを叩く―。世代交代を図る若いチームにとって、これほど代え難い財産はないだろう。
名古屋は特異なシステムを操る2クラブを苦手としてきた。広島には今季2度の対戦で9失点を喫し、浦和には今季リーグ戦(第7節・1●2)とナビスコカップ(予選リーグ第7節・2●5)で7失点。これまで4度も完敗の憂き目に遭っており、埼スタでのリーグ戦は5連敗中と、イヤな数字が残っている。
ただし、西野監督は攻撃面において「浦和と広島は微妙に違う」と語る。第28節・広島戦(0●4)の前半はボランチの青山を封じることで相手を機能不全に陥れたが、今節はそこに微修正を加えた上で…