硬かったG大阪、失うモノのない徳島
勝てばほぼ自力で9年ぶりのJ1優勝が濃厚だったG大阪。上位3強の中では最も対戦相手に恵まれた恰好の大阪の雄に油断や慢心はなかったが、これまでの試合には存在しなかった“内なる敵”が、この日のチームに重く伸し掛かった。
「最後にこういうヤマが来るとは思っていなかった。産みの苦しみと言うかチームは硬さがあった」(宇佐美)。前節までは追う立場で挑んでいたG大阪だったが、首位浮上によって追われる立場へと変わった。そのことで重圧があったのかもしれない。対照的に失うモノがない徳島は出足が良く、G大阪の攻撃陣は本来の鋭さを見せられない。
31分に米倉の決定機をGK長谷川に封じられると自陣に徹底して人数を掛ける徳島の壁に手こずったが、今季積み上げてきた守備力がこの日はその力を見せ付けた。「先に点を取られれば今日の試合は分からなかった。我慢しながらやれた」と遠藤は胸を張ったが、…