2013年6月。カタール・ドーハで行われたブラジルW杯最終予選最後の試合。イラク相手に苦戦を強いられながらも、日本は終了間際に決勝点を挙げた。遠藤保仁のパスからスライディングシュートを放ったのは、岡崎慎司。先日のパレスチナ戦で見せたゴール同様、泥臭くストライカーらしい得点だった。
4年前のアジア杯と比較して、岡崎は技術が目覚ましく進歩している印象だ。それはこの4年間、ドイツで積んできた経験と努力、試行の結晶と言える。初戦のパレスチナはレベルが劣る相手だったが、試合の中で見せたクイックな反転やボールキープは、以前の“泥臭いだけ”の岡崎にはなかったプレーだった。
「パレスチナのDFは当たりも激しくなかった。次はあれほど余裕はないかもしれない」と、イラク戦に向けて気を引き締める。とはいえ、普段ブンデスリーガの屈強なDFを相手に結果を残している選手だ。アジアレベルでさらなる進化の跡を見せてくれるに違いない。
ストライカーとして…