
前田に「イジってもいいですか?」と聞いた吉本、そして河野
訪れた約1,200人のサポーターの前でも、数台が並んだTVカメラの前でも、時計の針が正確に刻まれるように、淡々と言葉を吐き出していく。過去何度も、冷静にゴールを射抜く決定力を前に背筋を冷たくしてきた。感嘆の声とともに吐き出した、ため息は一度や二度ではない。
その前田遼一が、胸元にTマークのエンブレムが入った真新しい練習着に袖を通し、小平のピッチを走っていた。
プロ16年目にして初の移籍となる。慣れ親しんだサックスブルーに別れを告げ、「さらに成長したい」という思いに従った。
自身2年ぶりのJ1の舞台となるが…