ウォーミングアップの列の先頭に比嘉がいる。一緒に走る篠田洋介フィジカルコーチに笑いながら話しかけると、コーチはすかさず切り返す。次の瞬間、中澤や中村といった重鎮たちも呼応し、チーム全体に笑みが広がる。仕掛け人である比嘉が作り出す良好な雰囲気。まさしくムードメーカーの働きだ。
2年前は当たり前だったこのような光景だが、比嘉が京都に期限付き移籍していた昨季はなかった。比嘉の真似は誰にもできず、似たようなことを言っても同じ空気にはならない。篠田フィジカルコーチは「ふざけているわけではありません。自然な笑いは疲労をやわらげる効果があります」と歓迎している。
チームにとって比嘉という存在が与える影響は大きい…