
本来は泥臭さを持ち味とするボランチだが、中村の離脱を受けてトップ下で起用された喜田。プライマリーから横浜FM育ちの生え抜きが、評価を高めている
あらためて期待されるモンバエルツ監督の手腕
チームの中心は、今年も中村のはずだった。36歳になったいまも技術面に衰えはなく、キャンプ中のトレーニングではチームトップクラスの運動量を誇っていた。実績と経験値に秀でているのは言うまでもなく、主将に任命したという事実からもエリク・モンバエルツ監督が信頼を寄せていたのは間違いない。
しかし、始動直後から頭を悩ませていた左足首痛が宮崎キャンプ中に再発。プレーはおろかランニングすらできず、ついに手術を決断した。「しばらくは彼のいない中でチームを作っていかなければいけない」とモンバエルツ監督。3月7日の開幕戦のピッチに背番号10が立っている可能性は限りなくゼロに近いため、チーム作りはふりだしに戻った。
それはつまり、中村を中心に据えたチーム作りをしていたからである…