ヴィッセル神戸
新指揮官を迎えた神戸。準備の成果を披露するとき
始動日以来、神戸はシーズンを戦う体を作ってきた。持久系で体力をつけ、フィジカルメニューで体のキレを整えた。戦術の浸透を図り、練習試合で現在地を探った。練習は常にコンパクトでハード。指揮官は活を入れ、選手たちは素直に向き合う。攻守の切り替えは誰もが速く、球際への出足も秀逸だ。
4日の紅白戦で、今季から指揮を執るネルシーニョ監督は何度もプレーを止めた。選手それぞれのプレーに強い口調で指示を送る。理想と現実のかい離を狭め、ピッチにまとまりを作る作業だ。指揮官は神戸のあらゆる権限を握る。名将は結果責任を一手に背負い、求心力のど真ん中に立つ。すべてはクラブ悲願の“初タイトル”を獲るためだ。
古巣・柏との開幕戦へ、…
柏レイソル
4試合目の“開幕”。早期スタートの強みを生かしながら
開幕戦だが、あまり開幕という感じがしない。なぜなら柏は2月17日のプレーオフ(チョンブリ戦/3○2)も含めて、ACLをすでに3試合戦ってきているからだ。
中3日で迎えるこの神戸戦に限らず、柏は今後も短いインターバルで試合が続いていく。しかし「ゲームが多くあるのは自分たちが望んでいたこと。悪い影響はない」と工藤が語るように、選手たちは大よそ前向きだ。若いチーム年齢構成もあり、精神的、身体的な耐性も低くはないだろう。
吉田監督はACL参戦について「いい影響しかないと思う」と断ずる。理由の一つは「試合をしながら反省し、調整するサイクルを、ほかより早くスタートできる」から。4週間の準備で2月中旬に“負けたら終わり”の試合を戦う苦労はあったが、乗り越えたいまとなっては、大きな収穫が残っている。
ボールがダイナミックに動くパスワークは、…