昨年の11月から12月にかけて遠藤の心は大きく揺れていた。1年でのJ1昇格決定にJ2優勝。チームとしても個人としても掲げてきた目標を達成したことで、非常に充実感のあるシーズンを過ごした。そんな折、遠藤の下に浦和からの正式オファーが飛び込む。それからは移籍か、残留かの狭間で考えが変わる毎日を過ごした。来る日も来る日も、チーム、そして自分の成長を考えた湘南の若大将は一つの決断を下した。「この湘南スタイルでもう一度、J1の舞台で戦いたい」。自分を育ててくれたクラブへの残留。それは今季を戦う上での大きな力となる。
それから数カ月後、開幕カードが発表され、開幕戦の相手が浦和に決まった。「対戦相手が決まったときは本当に驚いた」とその日を振り返った遠藤は、それと同時に…