3月13日に就任会見を行い、23日の大分合宿から本格的に始動したヴァイッド・ハリルホジッチ新監督。同指揮官率いる新生・日本代表の初陣となるチュニジア戦が27日、大分スポーツ公園総合競技場で行われ、最終的に2-0で日本が記念すべき初勝利を飾った。
2月3日のハビエル・アギーレ前監督との契約解除を受け、代表チーム強化の方向性が不透明になっていた日本サッカー界。しかし2014年ブラジルワールドカップでアルジェリア代表を率い、史上初のベスト16進出へと導いたボスニア・ヘルツェゴビナ人知将の就任がスムーズに決まった。同指揮官は日本代表の課題を徹底的に分析し、23日からの合宿で映像を使いながら具体的に指摘。改善を促すという積極的なアプローチを見せた。守備面では球際の厳しさ、寄せの激しさの不足、攻撃面ではタテに速いゴールに直結する攻撃の物足りなさを明示し、そういう方向に進むように選手たちへの意識づけを図ってきた。今回のチュニジア戦ではその変化の一端が見られるかどうかが大きな注目点だった。
31人ものメンバーを招集しているため、誰がスタメン出場するかは不透明だったが、ハリルホジッチ新監督が抜擢したメンバーはこの11人だった。GK権田修一(FC東京)、DF(右から)酒井宏樹(ハノーファー)、吉田麻也(サウサンプトン)、槙野智章(浦和)、藤春廣輝(G大阪)、ボランチ・長谷部誠(フランクフルト)、山口蛍(C大阪)右FW永井謙佑(名古屋)、左FW武藤嘉紀(FC東京)、トップ下・清武弘嗣(ハノーファー)、FW川又堅碁(名古屋)。基本布陣は予想通りの4-3-3だ。対するチュニジアは4-3-3とも4-2-3-1とも言える形。180㎝を超える選手が10人陣取るという高さに秀でた陣容だ。
日本は立ち上がりから球際を厳しく行き、守備でリズムをつかもうとする。が、急造チームということもあり、ボールを奪ってからの攻撃パターンが乏しく、思うように相手ゴール前へ侵入できない。期待の永井をDF裏に飛び込ませようという意識も感じられたが、なかなか狙い通りには行かなかった。
そんな日本の最初のビッグチャンスは…