スタジアムの空気を一変させた無回転FK
度肝を抜くFKが、スタジアムの空気を一変させた。
磐田の2点ビハインドで迎えた前半ロスタイム。センターサークル付近でFKを得ると、小林が左足を思い切り振り抜いた。「あの距離は(東京Vユース時代に)クラブユース選手権で決めたことがある。自信を持って蹴るだけだった」(小林)。無回転気味の強烈な一撃。ボールは微妙に変化しながら横浜FCのGK南の手をすり抜け、サイドネットに突き刺さった。名波監督は「“死に体”だったチームが生き返るきっかけになったのが、あのFKだった」とこの場面を振り返る。
逆に言えば、このスーパーゴールがなければ、勝利は難しかったかもしれない。それほどまでに、流れは良くなかった。14分にクロスから失点。ゴール前の枚数は足りていた中でカズに先制ゴールを許した。38分には…