■ジェフユナイテッド千葉
サボる選手はいない。千葉は全員で守り、切り替えで相手を圧倒する
開幕から4勝2分の無敗で2位に付ける千葉。それを支えるのは、主将・パウリーニョが「みんなチームのために走る気持ちでいる」と語る全員の守備意識の高さにある。守備でサボる選手はいない。そして切り替えが非常に速い。ボールを奪われた瞬間にすぐさま守備へと切り替え、FWとサイドハーフ、サイドハーフとボランチ、あるいはプレスバックしたFWとボランチで挟み込んで奪い返し、そこからのショートカウンターが武器となっている。パウリーニョと佐藤勇の豊富な運動量と、ボール奪取能力を前面に押し出した中盤の守備の強度は、J2屈指だと言える。ここまで6試合中完封勝利は『4』。千葉から複数得点を奪ったのはC大阪のみであり、千葉を完封できたたチームはまだない。
大宮の印象について千葉の選手たちは、…
■大宮アルディージャ
大宮が取り組む中央突破。自らの長所を出して相手を攻略する
冷静に現時点でのチームの完成度を見れば、千葉に分があることは否定できないだろう。ほぼ固定メンバーで役割の整理されている千葉に対し、大宮はチームとしてのプレーイメージの枠の中で選手を入れ替えながら、試合ごとに生まれた課題を修正して完成に近付ける段階にある。
とはいえ、J2優勝を掲げる以上、大宮は「難しい相手からこそ勝ち点3を取らないといけない」(カルリーニョス)。チームとしての戦い方は継続しつつ、勝機を見いだしていくことになる。そして現在の大宮が取り組んでいる戦い方は、図らずもそのまま千葉攻略の糸口になるかもしれない。
大宮が今季取り組むことの一つに中央突破の増加が挙げられる。今節、安易に中央にボールをつければ、千葉の中盤に君臨するパウリーニョの餌食になるだろう。渋谷監督は…