個の力で試合を動かした金沢。C大阪の拙攻を尻目に快心の勝利を得る
77分に清原がボールをセットすると、C大阪のゴール裏は大旗を揺らし大ブーイング。金沢の頼れる主将は、この状況を楽しんだ。「ブーイングされるくらいツエーゲンが認められた」(清原)。丸橋との1対1で積極的にしかけ、ブチ抜いて得たPKを自ら決めた。
試合前半からC大阪が押し込んだ。ピッチの幅をワイドに使い、金沢のブロックに大きく揺さぶりをかけた。狙いはハマり、オーバーラップした右SBの椋原がフリーでボールを受け、個々の選手が技術の高さを披露した。金沢は陣形が左右に大きく振られ、中盤から飛び出してくる選手の対応にも後手に回った。しかし、意外にも“個の力”で試合を動かしたのは金沢の10番だった。38分、「振り抜いた」と佐藤が語ったシュートの弾道には、…