■見えてきた勝利の方程式。新システムで高まる上昇の機運
継続か、変化か。西野監督が下した決断は前者だった。前節・広島戦(2○0)の完勝を生んだ名古屋の新システム。ミラーゲームを目的とした変則的な[3-4-2-1]は対広島の特別プランであったが、同時に選手個々の特徴を踏まえた布陣でもある。
前線からのフォアチェックを欠かさず、状況によっては5バックを構築。守備に重心を置きつつ、守備から攻撃に切り替わった瞬間を全員が感じ取っていく。6分、松田の左足ミドルで先制すると、シンプルに、素早く縦にボールを運ぶアグレッシブな攻撃がさらに鋭さを増す。前に出てくる相手を尻目に、18分にはスピーディーな攻撃でサイドを崩し、最後はこぼれ球を拾った矢野の突破から永井が追加点。48分には小川のFKを川又が頭で合わせ、試合を決定付けた。89分の失点を悔やみつつも指揮官は、「非常に高い共通理解の下で戦えている」と手ごたえを口にした。
攻守の切り替え、…