■柏レイソル
続く難敵との戦い。柏に求められる勝負どころの冷静さ
柏にとっては3日の1st第10節・浦和戦(3△3)に続く上位勢との対戦だ。主将の大谷は広島戦を「張り出す形やコンビネーションの形も浦和と似ている。そこと続けてやることは、チームにとってプラス」とポジティブに迎えようとしている。
もちろんライン操作のズレといったチームの修正点はある。しかしコンパクトな布陣、人に付くところと受け渡すところの使い分けはチームとして出せている部分。中央のコンビネーションを消し、相手を外に押し出す守備をこの試合でも出していきたい。
とはいえ広島は浦和に比べて守備を“閉めて”来るだろう。「中に食い込んでいく質、ゴール前の質がもっと試される」と武富が分析するように、相手の組織がそろった状態からの崩しが、…
■サンフレッチェ広島
上位で1stステージをフィニッシュするための戦い
明治安田J1・1stは残り3試合。ここまで広島はしぶとく勝ち点を積み重ねてきたが、独走する浦和に勝ち点7差を付けられた。「上位で1stステージをフィニッシュしたい」(青山)というのが具体的な目標となっている。
浦和との差をおおざっぱに言えば、攻撃力にあった。ここ3試合は柴﨑とドウグラスがシャドーに固定され、連係は向上してきたが、リスクを回避した配球が多く、チームとして攻撃のパワーは不足している。中盤でかじ取り役を務める青山は、「コンビネーションができず、どうしてもサイドからのクロスが多くなっているが、我慢強く失点せずに試合を進めている」と現状を決して悲観的に捉えていないが、「前の3人にしっかりとボールを入れることは大事」と分かっているだけに、その表情には苦悩がにじむ。
今節の柏戦も…