[鹿島]79年組の絆。一人で決めた引退

「さまざまな葛藤の中で迷い、悩みました。しかし、最終的には自分がアントラーズ以外のユニフォームを着てプレーしている姿が想像できなかったので、現役引退を決断しました」

　鹿島で11個の主要タイトルを獲得しただけでなく、日本代表でも99年ワールドユース（現・U-20W杯）、00年のシドニー五輪、02年日韓、06年ドイツと二度のW杯に出場し、海外でも活躍した中田浩二が引退した。　引退を発表した3日、現役を続ける3人―小笠原、曽ケ端、本山と一緒に4人で食事に行った。プロに入って17年間、苦楽をともにしてきた仲間に相談することなく、一人で悩み、一人で決断したため「ミツオとかソガにも怒られた」と苦笑い。残される3人にすれば寂しいことかもしれないが、引退と聞けば誰しもが「早過ぎる」「まだできる」という反応を返してくる。その気持ちの有り難さを痛いほど分かっている中田には、余計に自分一人で決めるしかなかったのだろう。

　6日、今季最終節のセレモニーでは現役を続ける3人に向けメッセージを残した…