第93回高校サッカー選手権大会 準決勝
流経大柏 1-1 (4PK5)前橋育英
“東の横綱”大舞台直前で“上州の虎”の前に屈する
立ち上がりから激しい攻防戦となった。「流経大柏の強さ、勢いは本当にすごい」とMF鈴木徳真が言うように、流経大柏の激しいプレッシングは前橋育英が誇るMF陣から確実に自由を奪い続けた。DFからのビルドアップも阻害し続けるその走力は、前橋育英にとって脅威であり続けたと言えるだろう。だがそれでも、前橋育英はパスをつないでチャンスを作る。双方の持ち味が見える濃密な90分間だった。
その90分のゲームを最初に動かしたのは、流経大柏だった。「千葉県予選からずっとやって来た形」(MF小川諒也)である試合途中からの3バックシステムが奏功しており、先制点もそのメリットを生かすショートカウンターの形だった。途中出場でシャドーの位置に入っていたMF相澤祥太が引いた位置でボールを受け…