千両役者のゴールで流れを変えた広島が圧勝
西日が照らすピッチ。湿度も高く蒸し暑くなったコンディションの中で、アウェイチームは立ち上がりから勝負をしかけていった。「自分たちがどれだけチャレンジできるか」(石﨑監督)をテーマに掲げてEスタに乗り込んだ山形は、前線から統制のとれたプレスを掛けていき、ルーズボールの反応で勝って広島を押し込んでいく。4分にはFKのこぼれ球をつないで山﨑がゴールを狙い、8分には敵陣でのボール奪取から松岡がミドルシュートを放った。しかし、ゴールを奪えなければチャレンジが実らない現実。そして、一つのゴールで劇的に流れが変わってしまう怖さ。ゴールの持つ意味の大きさを、山形の選手たちは痛感することとなる。
山形のプレッシャーに徐々に慣れてきた広島は26分、ポゼッションで相手を揺さぶって青山がフリーの状況を生み出す。その瞬間、マークを外してゴール前へ走り込んでいる佐藤に鋭いパスが通った。「前を向ければチャレンジできるし、それが自分の強み」(青山)、「ファーストタッチでシュートに持っていかないといけないと思っていて、シュートも狙いどおりだった」(佐藤)。青山と佐藤のホットラインが山形守備網を切り裂いた。
この先制点が…