■ヴィッセル神戸
この試合も“良い守備”から入る
ナビスコカップの決勝トーナメント進出を決めた予選リーグ第7節・名古屋戦(4○0)以降、神戸の戦いぶりに安定感が出てきた。特に光るのがディフェンスだ。我慢強くそれぞれのポジションを維持しながら、一人のつぶしを合図にボールを奪う。“良い守備”から試合に入る今季の神戸の土台は常に、一人ひとりが厳しくハードに戦う姿勢が支えている。今節もそれを実行できるかは勝利の絶対条件だ。
実現した“良い守備”は、同時にポゼッションの安定も呼ぶ。ただ、課題はコンビネーション。前節・浦和戦(1△1)はチャンスを多く作ったが、必ずしも意図的なボール回しを実現できたわけではない。前線と後方のリンクに自在性を欠き、前線3枚の連係も滞った。森岡は言う。「後ろは前につける自信が必要。前は受ける準備がいる。全員が連動しないといけない」。指揮官は彼我の分析を駆使し、攻撃パターンを落とし込む。それプラスαの連係を「ピッチで…
■横浜Fマリノス
苦手・ネルシーニョを攻略できるか
毎試合のように変わる先発メンバーが、横浜FMの苦しいチーム事情を物語る。4連勝中の第12節・清水戦(2○1)と第13節・松本戦(3○0)は同じ11人だったが、その後は負傷の影響で3試合連続で先発が入れ替わっている。今節は試合2日前にアデミウソンが右ひざの腱に違和感を訴え、出場が危ぶまれている。欠場の場合、今週に入って試していたアデミウソンを左MFで起用するプランは水泡に帰し、純和製の攻撃陣で神戸戦に臨む可能性がある。
6位という現在の順位は決して悲観すべきではないが、1stステージ最終節となる今節の結果次第では8位まで転落する可能性がある。必然的に上位チームとの勝ち点差が開き「これ以上離されると年間順位も苦しくなってしまう」(中澤)。昨季までの1シーズン制と考えたときのちょうど折り返し地点で、横浜FMはまさしく踏ん張りどころを迎えている。
そのタイミングで対峙する神戸は…