84分、長崎・石神の蹴ったCKに高橋が飛び込んだ。振り返れば簡潔だが、29分にビハインドを負ってから、勇敢に攻め続けたチーム全体の気迫がゴールに詰め込まれていた。岩政のマークを振り切って豪快にネットを揺らした高橋は、「相手よりも先に触るという気持ちが前に出てダイビングヘッドという形になった」と胸を張った。
後半はほぼ長崎のワンサイドゲームだった。ただ、リ・ヨンジと髙杉が攻撃に加わって厚い攻撃をしかけたものの、ゴール前では岩政の壁にはね返され、何とかシュートに持ち込んでも中林が立ちはだかった。リーグ屈指と言える二人の守備職人は守勢が続くことで“ゾーン”に突入したようだったが、「メンタル的にきつい部分があったことは…