「選手たちには『勝利しかない』と伝えた。相手は勝利を与えてくれないので、我々が探しにいかないといけない。確固たる信念を持って勝利を探しに行く」
ヴァイッド・ハリルホジッチ監督が前日会見で語気を強めた通り、3日の2018年ロシアワールドカップアジア2次予選・カンボジア戦(埼玉)に挑む日本代表に託されるのは勝利しかない。アジア勢相手に公式戦4試合未勝利という苦境から脱することが、彼らに課せられた大命題だ。時折、雨の降る悪天候に見舞われた埼玉スタジアムには、快勝を信じる5万4000人超のサポーターが詰めかけ、選手たちを力強く後押しした。
この日のスタメンは試合前から予想された通りの顔ぶれだった。GK西川周作(浦和)、DF(右から)酒井宏樹(ハノーファー)、吉田麻也(サウサンプトン)、森重真人(FC東京)、長友佑都(インテル)、ボランチ・山口蛍(C大阪)、長谷部誠(フランクフルト)、2列目右に本田圭佑(ミラン)、左に武藤嘉紀(マインツ)、トップ下・香川真司(ドルトムント)、1トップ・岡崎慎司(レスター)の4-2-3-1からスタートした。やはり最大の注目は今季ドルトムントで絶好調の香川。彼に1月のアジアカップ・ヨルダン戦(メルボルン)以来、半年ぶりのゴールが生まれるかは大きな見どころだった。岡崎、武藤という新天地移籍組の活躍も気になるポイントだ。一方のカンボジアは5-1-3-1とも5-4-1とも言える超守備的布陣。彼らの守備ブロックをいかに攻略するか。試合の焦点はまさにそこに絞られた。
日本は序盤から…