聞き手:松尾 祐希 写真:星 智徳 取材日:12月15日(火)
苦しさを乗り越えて成長してきた
切り替えようという気持ちになった
--引退会見から1週間ほど経ちましたが、率直に、いまどんなお気持ちですか。
「自分の中では指導者になりたいという目標が明確になっています。これから勉強をして、良い準備をしっかり行いたいと考えています。サッカーをプレーしていないことに関しては、特に何も思いませんね(笑)」
--昨季までであれば、この時期は次のシーズンに向けた準備を行っていたと思います。体を動かさないことに違和感などはありませんか。
「全然ありません。むしろ気持ちがラクです。体を動かさないでいると、脚が細くなりますし、心肺機能が落ちていきますけど、いまはそれを戻さなくてはと焦らなくてもいい。18歳でプロに入ってから、何もしなくていいというのは初めてですが、筋力や心肺機能など、体のことは一切気にならなくなりました」
--お子さんは常にお父さんが家にいる状況について、何か言っていますか。
「5歳の女の子と2歳の男の子がいるのですが、子どもは喜んでいると思います。自分も子どもと一緒にいる時間を長く取れるので、すごく楽しいです。上の子は自分がサッカー選手だということを認識していて、『今日はサッカーに行かないの?』と、よく言っていますけどね」
--では、引退についてもう少し聞かせてください。引退しようと思ったのは、いつ、どんな経緯だったのですか。「10月の頭にふと引退をしようと思ったんです。何日だったかまでは覚えていませんけれども」
--今までも何度か引退が頭をよぎったことがあったかと思いますが、今回は決断をしました。何が違ったのでしょうか。
「今までは…