安堵の笑みはあっても、満足の笑みはない。「ダメでしょ」。それが川又の、自己採点だった。
29分、中央への折り返しに反応した川又は、相手ともつれながらネットを揺らす。名古屋移籍後初ゴールは、チームの苦境を救う貴重な同点ゴールだった。
「相当ゴールに飢えている」。そう言って名古屋に加入した男にとって、公式戦4カ月ぶりの得点である。さらに言えば、川又は8月28日の紅白戦でケネディが負傷するまでは、MFで出場するはずだった。2トップの玉田とプレーしたのもわずか5分ほど。“ぶっつけ本番”での一発回答に、西野監督も…