リーグ戦再開後、9勝1分1敗。攻守に好調なチームにとって、西野と岩下のレギュラーCBを欠いて挑む宿敵相手のダービーは正念場だった。
今季初めてリーグ戦ではCBでコンビを組む丹羽とキム・ジョンヤが完封勝利に貢献し、試合を決定付ける2点目は長らくサブに甘んじた佐藤が奪うなど“脇役たち”がダービーで躍動した。「誰か一人だけの力ではこれだけ勝ち続けることはできない」という遠藤の言葉が実に説得力を持つ。
確かにリーグ戦再開後の巻き返しは、宇佐美の完全復調がその最大の要因だ。リーグ戦では阿部と並ぶ7得点でチーム得点王。今季、宇佐美が得点した試合はいまだに不敗神話が続いている。ただ、この日はC大阪の激しいマークにあったエースがシュート2本に抑えられようとも勝ち切れるのがいまのG大阪だ。
天皇杯4回戦・広島戦(3○1)以降、攻守においてさまざまなヒーローが登場しているが、長谷川監督も「紅白戦をしても控え組との差がなくなってきている」とチーム内での競争が活発化していることに手ごたえを口にする。
確かな底上げは、指揮官の“聖域なき”起用が支えている…