U-21日本代表の主将としてアジア大会を戦い、それによる約1カ月の離脱期間を経て川崎Fに戻って来た大島の感覚は、幾分研ぎ澄まされているように見えた。
「もっとうまくならないと、技術を上げないといけない」。
リーグ戦以上に球際に激しく来るアジアの舞台を経験したことで、あらためてそれを“外す”力を向上させる必要性を強く感じたという。もともと足元の技術に関して言えば川崎Fの中でも突出しているモノを持っているだけに、この決意の言葉を聞いた際、“いま以上に彼がうまくなる”という想像がうまくできなかったのが正直なところである。
だが、復帰戦となったこの新潟戦でそのヒントが見えた。J屈指のボール奪取力を誇るレオ・シルバはこの日も川崎Fのボール回しを遮断しようと持ち前の激しいプレスを敢行。川崎Fがチーム全体として彼の存在に苦しめられたのは事実である。ただし、そのプレスを軽くかわしていたのが大島だった…