連覇を期待されて臨んだ決勝戦は、16分までに4失点を喫する最悪の展開から始まった。試合中は冷静だったと言うが、宮間あやは試合後のミックスゾーンでの冒頭で「いまはちょっと冷静に振り返れません」と話し始めた。1失点目と3失点目の直後には、大歓声で揺れるスタンドを尻目に宮間は先発選手10人を呼び、再び円陣を組んで気持ちと冷静さを確かめ合った。「『1点ずつ取り返そう』と言った。サッカーは点を取り合うスポーツ。失点だけが悪いわけではない」。
だが米国の猛攻を止める術を、日本は持ち合わせていなかった。本来、自分たちが…