Match 試合速報

試合一覧

J1リーグ 第32節
11/22(土) 14:00 @ 埼玉

浦和
0
0 前半 0
0 後半 2
試合終了
2
G大阪

Column 試合前コラム

今季最大の“決戦”。熱くならざるを得ない4つの理由

2014/11/21 13:23

1,互いの思惑が絡み合う、勝ち点差『5』で迎える頂上決戦

やはり大事なのは「目の前の試合」(阿部)

「目の前の1試合が大事」。阿部や那須をはじめ、選手たちは今季、合言葉のようにこう話してきた。互いの勝ち点差を考えれば「絶対に勝たなければいけないのは相手のほう」(槙野)であることは確かだ。ただ、先を考えれば、浦和にとっても重要な一戦であることはより鮮明になってくる。

 3試合を残して2位・G大阪との勝ち点差が『5』。ある程度のゆとりがある数字と言える。ただ、仮に敗れるとすればG大阪との勝ち点差は『2』に縮まり、次節は2012年以降、一度も勝利していないアウェイでの鳥栖戦。勝ち点の計算はしにくい。もし浦和が連敗してG大阪が連勝すれば、最終節を残して立場は逆転する。その最終節、G大阪の相手が降格の決まった徳島であることを考えれば、再逆転は難しい。今節を引き分けた場合、鳥栖戦、そして最終節の名古屋戦のいずれかで勝利を収めればいいが、精神的なプレッシャーはより強まる。

“勝たなければいけない試合”ではないかもしれないが、“是が非でも勝ちたい試合”であることは間違いない。だからこそやはり、「目の前の1試合」にすべてを尽くさなければならない。

「勝てばガラリと状況は変わる」(遠藤)

 とにもかくにも“破天荒なクラブ”がG大阪だ。2012年には最多得点で2部に降格すると、昇格1年目にして三冠を本気で視野に入れると言う暴れっぷり―。ナビスコカップの戴冠でまず最初のハードルはクリアしたものの、リーグ戦は三冠の中で最も高いハードルだと言っても過言ではない。

 かつてナショナルダービーと言われた宿敵浦和との一戦が、最高の大舞台で待ち受ける。毎試合が「(34試合ある)リーグ戦の34分の1」と常にクールな遠藤でさえも「間違いなく今節最も注目されるカード」と06年の最終節に似た状況設定に自ずと闘志を燃やしている。

 大阪の雄が目指すのは06年のリーグ戦最終節のリベンジでもなければ、08年のACL準決勝の再現でもない。痛恨の降格劇を受け、長谷川体制で再起を目指してきたチームが目指すのは、新時代のスタートを切ることだ。「双方に重圧があるけれど、勝てばガラリと状況は変わる」(遠藤)。

 時に理想に殉じることを良しとしたかつてのG大阪ではなく、現実主義者の顔も持つタレント集団が、今季最大の一戦に臨む。


2.埼玉スタジアムでの浦和対G大阪は、最高の舞台装置

数々の名勝負。Jリーグを彩ってきた好カード

 1993年のJリーグ開幕当時から、複雑にもつれ、絡み合ってきたのが青黒と赤の糸である。

 設立当初のJリーグではいずれも低迷する「お荷物」的なクラブでありながら、リーグ制覇とさらにはACLの獲得に成功し、日本のみならず世界の檜舞台でもプレーしてきた。そんな両雄にとっての最高の舞台装置となってきたのが埼玉スタジアムだ。

 リーグ戦の制覇はG大阪が先んじたものの、最初に両者の直接対決による因縁が生じたのは06年のJ1最終節。3-0で勝てば逆転優勝という苦しい設定の中、一度は先制して夢を膨らませたはずの大阪の雄は、ワシントンやポンテ、闘莉王ら個の力を前面に打ち出す宿敵にねじ伏せられた。その後の天皇杯決勝でも浦和に苦杯をなめ、当時の西野監督は「引き立て役になった」と悔しげにつぶやいた。

 そんな両者の関係が一変したのが…

続きは以下のサービス
でご覧になれます。

ELGOLAZOが総力をあげてJリーグ・日本代表情報を深く、鋭く、そしてどこよりも熱くお届けします!

EG 番記者取材速報

League リーグ・大会