幅を使った攻め、裏を突く狙い。神戸の策が的中して後半に逆転
ピンクがはためき、深紅が揺れる。ヤンマースタジアム長居を覆った二つの色は、阪神ダービーの激闘を予感させる野心の主張だ。降格圏の16位に沈むC大阪と6位・神戸によるマッチアップは、サポーターのボルテージが上昇の一途をたどる中、序盤から熱いバトルに突入した。
この試合の神戸は、慣れ親しんだ[4-2-3-1]ではなく、マルキーニョスとペドロ・ジュニオールを2トップにした[4-4-2]で臨む。高橋は「(ボールを)裏へ裏へ。相手の最終ラインを下げることを狙った」と話し、ペドロの快速を生かしつつ、スペースメークからの“崩し”を企図した。ただ、「相手のプレッシャーが激しかった」(ペドロ)こともあり、神戸は攻撃のリズムを作れない。8分、南野のゴールで失点を喫すると、神戸の“ピッチの幅を使う”という共通理解は弱まり、…