UAEに足をすくわれた日本。連覇の夢潰える
実感のない敗北だった。
負けた気がしない。そんな試合はサッカーにはいくらでもあるだろう。今大会の日本代表は概ね順調そのものだった。連覇への期待も高まっていた。しかし、サッカーに絶対はなかった。アジア王者の日本は、ベスト8で姿を消した。
虚しい負けである。攻めても、攻めても、ゴールが遠い。入ってもおかしくない絶好機は一度や二度ではなかった。武藤嘉紀が外し、豊田陽平が決め切れず、香川真司がネットを揺らせなかった。延長を含めた120分を通して、日本の選手たちの表情はほぼ苦々しさに満ちていた。
内容で完敗だったら清々しい。判定競技ではないが、明らかに勝てた試合だったから悔しく、歯がゆい。こうしたショッキングな敗戦を受けると、何かと大きな敗因を探しがちになる。ただし、今回の結果に関しては、そうした大それたテーマが直接の原因ではない。
「今日の試合に限って言えば120分これだけのチャンスを作って、1点しか取れていないというのは自分たちの決定力不足であり、力不足」(長谷部誠)、…