1日から欧州組が1週間かけて調整し、8日からは国内組も加わって臨戦態勢に入っていた日本代表。これだけしっかり準備ができたのも、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督体制発足後初めてだ。それだけに11日のイラク戦(横浜)の戦いぶりが注目されていた。16日には2018年ロシアワールドカップアジア予選初戦・シンガポール戦(埼玉)が控えているだけに、このテストマッチでは内容と結果の両方が伴った戦いが求められた。
前日練習ではハーフコートでの11対11のゲームが行われ、主力組に宇佐美貴史(G大阪)や柴崎岳(鹿島)が入っていたが、果たして指揮官がその通りの陣容をスタメン起用してくるかは大いに気になるところだった。キックオフの1時間半前の17時半に早々と配られたメンバーリストに名を連ねたのは、前日と全く同じ顔ぶれ。GK川島永嗣(スタンダール・リエージュ)、DF(右から)酒井宏樹(ハノーファー)、吉田麻也(サウザンプトン)、槙野智章(浦和)、長友佑都(インテル)、ボランチ・柴崎、長谷部誠(フランクフルト)、右FW本田圭佑(ミラン)、左FW宇佐美、トップ下・香川真司(ドルトムント)、1トップ・岡崎慎司(マインツ)。公式戦から長い間遠ざかっていた川島のパフォーマンス、長谷部と柴崎の新ボランチの連係、前線4枚の強力アタッカー陣のコンビネーションと破壊力には期待が集まった。
対するイラクも日本と同じ[4-2-3-1]のフォーメーション。スタメン11人のうちに5人が1月のアジアカップ(オーストラリア)4強入りメンバーで、個の力を持つ集団なのは間違いなかった。
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