初顔合わせの松本に見せ付けた、川崎Fの勝ち方
2週間の十分な準備期間を味方にしたのは川崎Fだった。“ボールを失わない”、“出して動くを繰り返す”そして、“ゴールへ向かう”。この3点すべてが合致し、立ち上がりから試合を支配。多くの選手がボールを受ける意識を持ち、素早くパスコースに入ることで流動的な攻撃を展開した。そして何よりも「距離感が良くて奪われたあとにすぐにボールを奪い返すことができた」(車屋)ことが大きい。
川崎Fにとって最も懸念すべき点は松本の速攻。だが、この日は敵陣でボールを失ってもすぐに取り戻し、自分たちの攻撃につなげる場面を多く創出。41分にカウンターから前田にバー直撃のシュートを放たれヒヤリとさせられたものの、前半で危険な場面はその1回のみ。「前線の選手がプレッシャーを掛けてくれて、狙いどころがハッキリした」と井川は振り返る。攻守の鋭い切り替えを全員が体現することで松本に攻撃の糸口をつかませず、それが自分たちの攻撃の…