積極的な交代と望まなかった交代。両者の明暗を分けたのは指揮官の采配
変化で勝利を手繰り寄せたのはFC東京だった。しっかりとブロックを敷く鳥栖に手を焼き、17分にCKからキム・ミヌに得点を許し、先行されたFC東京。「前半はお互いにきわどい内容」(マッシモ・フィッカデンティ監督)だったが、「失点したことは余計」(太田)という前半になってしまった。
後半に入るとフィッカデンティ監督が積極的に策を打つ。「フォーメーションを変えたり選手を入れ替えたりして、鳥栖にターゲットを絞らせない」という狙いでまずは51分、中島を投入し、前線を3トップへと変更した。「(中島)翔哉がうまく間に入ってくれてボールを回していく中でも個人的にはやりやすかった」と太田が話すように、ブロックの間のスペースを見付けることに長けた中島の存在で左サイドの高い位置に起点ができるようになる。FC東京の変化は奏功した。逆に鳥栖にも変化が起きる。しかし、それは望まない形のモノだった。62分にチェ・ソングンが負傷により、交代を強いられ、右SBにキム・ミンヒョクを回して対応。練習試合では試していた形だったが、「難しい対応にさせてしまった」と森下監督が振り返ったように、やはり…