■ガンバ大阪
“三兎”を追うG大阪。リーグ優勝のためにはもう負けられない
天皇杯、そしてリーグ戦と続いた広島とのアウェイ連戦に快勝し、J1クラブで唯一三冠保持者たる資格を手にしているG大阪。首位・浦和との勝ち点差は『10』と辛うじて首の皮一枚で可能性を残しているG大阪にとって、今節の大阪ダービーはライバル関係をさておいても勝ち点3が必須になる一戦である。
いまチームは本気で“三兎”を追っている。かねがね「相手に合わせるサッカーはしない」と公言していたはずの指揮官が前節の広島戦で選択したのは対広島にこだわったトリプルボランチ気味の中盤の布陣。理想に殉じることなく、あくまでも勝ち点3の奪取に向けて策を練る指揮官らしい采配だった。ただ今回は[4-4-2]でガッチリとマッチアップできるC大阪。「広島戦は自分たちの攻撃を出すためにはあの中盤の形のほうがいいと思った。次は普通にやる」と…
''■セレッソ大阪
練習の雰囲気も良好。“オール・セレッソ”でこの危機を乗り越える
この夏、大阪の両雄の明暗はくっきりと分かれた。宇佐美の復帰とともに一気に順位を上げた青黒に対し、桜はリーグ戦11戦勝利なしと泥沼状態に陥り、降格圏に足を踏み入れた。それでも、8月下旬にはマルコ・ペッツァイオリ前監督が求めたプレスを基調とした縦に速い攻撃のスタイルが根付き、9月8日に電撃就任した大熊新監督が戦術的にもメンタル的にも一層の整備を図ったことで、前節の柏戦では2-0と完勝を収めた。ここに来てC大阪は、ナビスコカップ準々決勝第2戦・川崎F戦(3○2)、天皇杯4回戦・磐田戦(2○0)、そして柏戦と公式戦3連勝中であり、「勝てる雰囲気が出てきた」と山下は語る。シーズン2度目の監督交代は“劇薬”でもあったが、…