■日本代表
競争と成長。その両立が求められる
まずは、初勝利。チーム作りを順調に進めていく上でも、結果は不可欠である。すっかり気候も涼しくなった新潟で迎える、今回のジャマイカ戦。ハビエル・アギーレ監督率いる日本代表の最たる目標は、新体制での初勝利を挙げることである。
この試合、注目点がいくつか存在する。
GKは先月のウルグアイ戦、ベネズエラ戦で先発した川島永嗣ではなく、西川周作が起用されることが濃厚だ。ブラジルW杯では結局一度もピッチに立つことはなかった西川だが、今季から加入した浦和では現在チームのリーグ最少失点(27試合22失点)に大きく貢献するなど、好調なプレーを続けている。「GKでも前の選手とプレーで絡んでいきたい」。本人は守備だけなく自分の武器でもある正確な足元の技術を生かしたプレーを披露することでアピールしたいと考える。「まだチームは勝てていない。ジャマイカに勝って、チームにとっても自分にとっても良いスタートを切りたい」と、代表守護神の座に堂々と名乗りを上げるべく意気込む。
そして、アギーレジャパン第1号ゴールで一躍注目選手となった武藤嘉紀
■ジャマイカ代表
レゲエ・ボーイズの潜在能力を侮るなかれ
フランスW杯のグループステージ3戦目や“黄金の中盤”がそろい踏みしたジーコジャパン初戦など、日本は過去、ジャマイカと印象的な局面で対戦している。フランス大会を最後にW杯からは遠ざかっており、2年ごとに行われるCONCACAFゴールドカップでも目立った成績は残していない。今年11月に行われるカリビアン・カップのホスト国であるため、現在はそこに向けたチームの準備を進めているところだが、9月上旬に行われたカナダとの親善試合では、2012年10月以降2年近くにわたって未勝利だった相手に3-1の勝利を献上するなど、チーム力はそれほど高いわけではない。
以前はイングランドでプレーする選手が多かったものの、最近は地理的に近く、…