■日本代表
森重をアンカーで起用するのかも注目ポイント
ジャマイカ戦の翌日(11日)に北京で行われた南米のクラシコは、ドゥンガ監督率いるブラジルがFWタルデリの2発でアルゼンチンを破った。ブラジルW杯で主将を務めたDFチアゴ・シウバに加え、MFラミレスやMFフェルナンジーニョを欠くが、ソリッドな中盤と2列目の創造性を融合したチームは現時点でもまとまりがある。
中2日のブラジルは何人か先発を変更してくるはずだが、個の能力がトップレベルであることに変わりはない。日本がジャマイカ戦で初勝利を挙げ、手ごたえを持って臨めるのはメリットだが、これまで以上に組織の部分で高い機能性を出せないと大量失点の危険性もある。
ポイントは守備のラインをどこに設定していくか。ジャマイカ戦は9月の2試合よりも高い位置のプレッシングを増やして、中盤のパスカットから効果的な速攻につなげた。しかし、…
■ブラジル代表
宿敵も撃破。好スタートを切ったドゥンガ・セレソン
ブラジル国民とメディアの誰もが予想していなかったドゥンガ監督の再就任。彼に託された王国の再建は順調なスタートを切った。
7月の就任会見で「私がサポーターに対して売るのは夢ではなく、現実だ」とドゥンガ監督らしい言葉で勝利へのこだわりを口にしたが、コロンビア戦に始まり、エクアドル、そして宿敵アルゼンチンに3連勝を飾っている。
ロシアW杯までの“白紙委任状”を手にしているわけではない指揮官が最初に手腕を問われるのが来年に行われるコパ・アメリカの舞台。惨敗に終わったブラジルW杯からの世代交代と新戦力を見極めているさなかだが、極端なチームの刷新は行われていない。
指揮官さえもロシアまでの地位が保証されていない現状ではあるが、唯一“指定席”を得ているのがエースのネイマール。22歳というセレソン史上最年少でキャプテンマークを託された王国の至宝を軸に…