■柏レイソル
松本戦の手ごたえ。撃ち合いを避けて攻守を整える
急ぐべきところで急ぎ、落とすべきところは落とす。広げるべきところで広げ、縮めるべきところは縮める。柏がやろうとしているのは、そんな融通無碍なサッカーだ。前節・松本戦(3○1)は、無理にテンポを上げず、頻繁にサイドを変えて“広げる”ことで試合の流れをつかんだ。
一度テンポを上げたら、選手はそのままゴールに直行したくなる。しかし悪い奪われ方をすれば、カウンターを受けかねない。またピッチの広さを生かし、一見もどかしいような遠回りをすることが、相手の足を動かせる“ジャブ”にもなる。そういうねちっこいポゼッションが、松本戦では3ゴールの遠因となった。“相手が速攻を返す機会”を奪ったことで、守備も安定した。
若く動きのいい選手を前線に並べる鹿島について、…
■鹿島アントラーズ
カイオが復帰。鹿島は再び勢いを付けられるか
公式戦2連勝と波に乗ったように思えた鹿島だったが、前節・新潟戦(1△1)では良いところを出せずに終わってしまった。相手の堅い守備の前にパスをつなぐスタイルを貫けず苦戦。中3日で迎える柏戦までに修正する時間は短く、出てきた課題をトレーニングで克服することは難しいだろう。さらに言えば、この連戦はゴールデンウィークが終わるまで続いていく。試合をやりながら課題と向き合い、だましだましでも結果を出していくしかない。
その意味では、次の相手が敵の長所を消しに来るネルシーニョ監督がチームを去った柏であることは、…