Feature 特集

ロシアW杯で日本の中盤を支えるのは?/第2回2列目編

2014/7/16 18:00

悔しい現実を突き付けられたブラジルW杯。しかし日本にはブラジルの地を踏んだ選手以外にも、大きな可能性を秘めた選手たちが潜んでいる。第2回目となる今回は豊富な人材がそろう2列目。本田圭佑や香川真司といった選手たちを脅かす存在は出てくるのだろうか。まずは、ブラジルW杯でバックアップメンバーに選ばれた19歳の南野拓実の可能性を探る

◆“うまい選手”、“速い選手”から脱することができる選手は

 いまの日本の2列目に必要なのは“うまい選手”や“速い選手”ではなく、“点が取れる選手”だ。

 現在の日本で、これだけ豊富な人材を抱えるポジションはない。育成年代でも次々と才能豊かな選手が出てきている。ただ、その多くが“うまい選手”、“速い選手”。“点が取れる選手”となると限られてしまう。スピード、テクニック、パス、ドリブル、それぞれにスペシャルな武器がある。

 ただ、サッカーは得点を争う競技であり、その武器を得点につなげなければ意味がない。個人個人の武器があって、それをいかに得点という“結果”につなげられるかが、ロシアへ向けての選考基準になってくるだろう。

 その中でまず期待したいのが、ブラジルW杯でバックアップメンバーに選ばれた19歳の南野拓実(C大阪)だ。昨季はJ1リーグで29試合5得点の成績を残し、Jリーグベストヤングプレーヤー賞に選ばれた。昨年のマンチェスター・ユナイテッドとの親善試合で見せたようなミドルレンジからのシュートも持っている。4年後に向け、その得点力にさらに磨きをかけてほしい。

 得点力という意味では昨季、J2で18試合19得点という戦績を残した宇佐美貴史にも期待がかかる。今季はここまでけがのため出場機会が少ないが、J1再開後からどんなパフォーマンスを見せてくれるのか楽しみだ。

 18年を意識し、海外に旅立った原口元気ももちろんその候補者だろう。初の海外移籍でどんな成長を遂げるのか。そのほかにも宮市亮、長澤和輝、野津田岳人など2列目のポジションは多士済々。さらに大学生はもちろん現在の高校3年生も4年後には21歳になっており、候補に入ってきてもなんらおかしくない。激しいポジション争いを勝ち抜き、誰が4年後のロシアの地を踏むのか、いまから楽しみだ。

MF 南野 拓実(C大阪)
1995年1月16日生まれ、19歳。174cm/67kg



わずかに届かなかった19歳の挑戦

 1分2敗に終わったブラジルW杯。“攻撃”を旗印に掲げて走り続けたザック・ジャパンだが、その結末はあまりに残酷だった。日本の挑戦を、日本に残った選手たちも見ていた。C大阪の和歌山キャンプ中だった南野拓実も、「一人の日本人として応援している」とTVで視聴した。2カ月前まで、彼はブラジルでプレーすることを本気で目指していた。関係者によると、アルベルト・ザッケローニ監督は南野のことを高く評価していたという…

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